一期は一生、一会は唯一、今生の出会い、茶席で幾度同じ主客が会するとしても今日の茶会はただ一度限りの茶会。なれば主客は全身全霊、誠心を傾けて取り組めと心を示す。

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「一期一会」は茶道から出た人生の名訓であり、一般的にもたいへん有名です。千利休の弟子で山上宗二という茶人がいます。その中の「一期に一度の茶会」という言葉が由来と言われています。 また幕末の大老で茶人・井伊直弼によって茶の湯の心得やおもてなしの心を説いた言葉としても知られています。

主客が創りあげた空間は、広大な時間と空間の中でただ一つのものであり、たとえ今後いつか同じ時間に、同じ顔ぶれで、同じ場所で茶会を行うとしても、まったく同一の茶会は二度となく、この会はただこの時だけに存在する会であるのです。この一瞬を大切に思い、今出来る最高のおもてなしをしましょうという意味です。
一般的に言えば、これからも何度でも会うことはあるだろうけれど、もしかしたら二度とは会えないかもしれないという覚悟で人に接し、この時間を大切にしましょう。ということであります。

浄敬庵も、おもてなしの心や一期一会の精神を大切にしてまいりたいと思います。人生で同じ時は2度と戻ってはきません。 その一瞬一瞬が過去に変わります。未来に希望や夢は持つことはできても、一寸先は何が起こるかもわかりません。 されば今、この時、一瞬一瞬を大切に、そして出会いに感謝し、精一杯のおもてなしに努めてまいりたいと存じます。

ご家族やご友人同士。茶友仲間。親しい方々とゆっくりと時を刻んでみませんか。大切な方の記念日のお祝いや、遠く離れた友や師との再会の喜び、また送別をおしむ席として、これまでも沢山の一期一会に接してまいりました。それぞれの 「一期一会」です。心に残る、忘れがたい思い出になることを願っています







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