コースの説明

 


一椀のお抹茶とお菓子をいただく。これが一般的な茶の湯の理解ではないかと存じます。

茶事とはその一碗のために、さらに究極のおもてなしを行う正式なフルコースであります。
「且座喫茶」という禅語には「まあ座ってお茶でも召し上がれ」という意味があります。亭主と客人の心の会話が静かにはじまります。

茶道の修練において、お茶事は根幹となるものであり、茶道精神の集大成ともいえます。亭主が客人に一期一会の精神でおもてなしに心をつくす 一座建立の意味を持ちます。一椀のお茶を深く味あうためのあらゆる準備や心くばり、演出の総合芸術です。

茶事には時間や状況に応じてさまざまな種類がありますが、浄敬庵では刻々と暮れゆく時を追いながら、幽玄な世界へといざなう「夕ざりの茶事」を中心に行います。
正午の茶事と夜咄の茶事が合体したような茶事です。

自然光や明かりの下で懐石をいただき、お茶席から蝋燭(ろうそく)を灯し、その灯りのもとでお茶を頂きます。その醍醐味をめりはりをもって感じていただけることと存じます。

お茶事の構成は、初座と中立ち(休憩)、後座から成り立ちます。初座が炭手前、懐石と主菓子、中立ち、後座が濃茶、薄茶と続きます。 夕暮れから始まり、夕闇にむけて灯火の下、幽玄な世界が広がります。静寂な中で感性はとぎすまされ、緊張感の中、一椀のお茶を通して、主客ともに一体感が生まれます。闇とほのかな灯りに心がすっぽりと包みこまれ、独特な風韻の非日常空間に酔いしれてください。 お点前の内容については、メニューのコースの説明から詳細をご覧ください。
 

<亭主からひとこと>

所要時間はおよそ、4時間程かかります。内容から、堅苦しくて気が遠くなられる方もおられるかもしれません。確かにお茶を志ざすものにとって、お茶事は究極の修練の場であり、奥深いものです。しかし、どんな世界にもそこにはルールがあり、精神性や哲学があり、そしてそこから感動が生まれます。

私はお茶事を体感した一人として、少しクローズな茶道の世界を一人でも多くの茶道になじみのない一般の方々にもご紹介してゆきたいと思っています。正座が無理でもお作法ができなくても構いません。(正座用の椅子もご用意致しております)。ご自分のスタイルで、ゆっくりと心の扉をひらいていただき、しばしの間、時に身をまかせて下さい。

ご自分の心のアンテナと五感であなたなりの茶の湯の心を感じとっていただけたら幸いです。茶道は、けして現実から逃避したところにあるのではなく、身近な暮らしの中で、私たちの感性に息づいているものなのです。そして、現代人はちょっとそのことを忘れかけているのかもしれません。静寂な暗闇の中、蝋燭の灯りにすっぽりと包みこまれ、お客様の中には
ご自分と向き合う時間になりましたと言われる方もおられました。お茶人の方々も大歓迎です。万事拙いことではございますが、ご一緒に精進させて頂きたく存じます。

尚、亭主 ・ 水屋 ・ 半東の役を全て一人でやっておりますので、多々行き届かない点もあるかと存じます。
またお道具に関しましても会記を表記する類ではございませんので勝手ながら省略させて頂いております。
しかしながら、少しでも多くの方々に茶道の心を伝えたく、「茶はさびて 心はあつくもてなせよ」の利休の教えをもとに、 誠心誠意、心をこめて「一期一会」の精神で努めております。お客さま一人一人と心の交流,、感じる心を共有できたらと願います。


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