一服のお茶から始まる茶道の楽しさ、そして奥深さを、茶道に馴染みのない方や海外の方にもご紹介したいと願い、京都にお茶室 「浄敬庵」を開きました。


幼少の頃から母に茶道の手ほどきを受け、日本人の先生方、また他国の先生にも師事を受けました。 最初の頃は作法を覚えることで精一杯であった茶道への見識も、序々に変化していきました。 あたりまえの日常生活の中に息づいている文化や風習にも、少しずつ敏感になりました。 また、お茶事の修練により茶道のもつ精神性や創造性、おもてなしの心に触れ、時代を経た美の普遍性を体得した気が致します。どんな世界にもそこにはルールがあり、精神性や哲学があり、そしてそこから感動が生まれます。

prof6.jpg日本の文化が国境を越え、思想や風土の違いを超えて、多くの人たちに感動を与えることを、今は身をもって感じています。スイスのラサでは、茶道のセミナーに参加し、陶芸を学ぶ生徒さんたちに、日本の茶道を紹介致しました。短い期間ではありましたが、多くのことを学び、体感しました。一椀のお茶とお菓子、そしてシンプルなお茶事。 日本と同じ環境は整えられなくとも、そこには亭主と客人に通いあう心のつながりが生まれたのです。

「静寂な暗闇の中、蝋燭の灯りにすっぽりと包みこまれ、自分自身と向き合う時間になりました」と多くの方々に感想を寄せて頂いています。ご自分の心のアンテナと五感で、あなたなりのお茶の心を感じとっていただけたら幸いです。茶道は、けして現実から逃避したところにあるのではなく、身近な暮らしの中で、私たちの感性に息づいているものなのです。そして、現代人は、ちょっとそのことを忘れかけているのかもしれません。

尚、亭主 ・ 水屋 ・ 半東の役を、全て一人でやっており、また、勝手ながら会記は、省略させて頂いております。万事拙いことではありますが、心をこめて「一期一会」の精神で努めております。

お客さま一人一人との心の交流を、大切にしたいと思います。
まずは、是非体験してみてください。私たちの先人が残した、世界に誇れる素晴らしい文化へのご招待です。海外の方にも茶道の奥深さを体感して頂き 日本文化の素晴らしさに触れる機会となればと願います。

                                   浄敬庵亭主 準教授 松本宗幸




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